不登校に限らず、勉強をしないでゲームばかりしている子に対してイラッとしてしまう。
そんな経験はないでしょうか?
この記事で紹介するのは、不登校中にゲームばかりしていた娘達に親である私がしたことです。
ここに書いたことをすると復学できる…という話ではありませんが、一例として参考にはなると思います。
子供の不登校やゲーム依存を心配している方は参考にしてください。
私の娘達が不登校中にゲーム漬けになった理由
ゲームばかりする子供の対応方法をお伝えする前に、私の娘達がゲームばかりするようになった経緯を簡単に説明しますと。
お恥ずかしながら
親がゲームを与えたからです。
娘達が不登校になったばかりの頃は、私が仕事を休み子供達の相手をしましたが。
不登校な娘達にイラつき、親子関係まで悪化させるくらいなら私は働いて子供達と距離をおいた方がよいと考えました。
平日の昼間はSwitchとiPadに託児
この選択はベストではありませんが、子供達を養うためには働く必要があります。
経済的な理由があるとしても、ゲームを与えたのは母親ですから。
子供に対し「ゲームで遊ぶことを禁止する」なんてこと、できるわけがありませんでした。
不登校中のゲームを禁止しない代わりに私がしたこと
不登校中のゲーム対応 1. ルールは子供に決めさせた
とはいえ、子供がゲームで1日を潰してしまうのは好ましいことではありません。
娘達にゲームを与える際にはルールを決めました。
ただし、それは「守られない約束」であることが多くて。
娘達が1日中ゲームをしている状態になるのに時間はかかりませんでした。(悲)
そもそも、小学生にゲームのルールを決めさせても無駄なのかもしれませんね。
ですが、「親子で何度でも話し合うこと」を皆さんにお勧めしたいです。
といいますのも、根気良く話し合ってルールを決めることが私の娘達を何度も救ってくれたからです。
「やるやる詐欺」をしても親から見捨てられないと分かれば、子供は失敗を正直に打ち明けてくれるものでして。
ネットゲームで揉めたり
リアルな友達に殴られたり
娘達はトラブルを隠さず教えてくれるのです。
日中の間だけとはいえ 子供だけで不登校生活を過ごさせるのであれば、親子の信頼関係は大事です。
ルール決めだけが信頼関係を作るわけではありませんが、少しでもゲームを自制させるために話し合いを続けましょう。
不登校中のゲーム対応 2. 家族の関係が良ければOKと割り切った
それから。
自分がイライラしないため、私の考えを改めました。
子供がハマっているものをネタに楽しい会話ができているのなら、この子は大丈夫!
そう思うようにしたのです。
我が子が学校へ行かなくなって
1日中ゲームで遊ぶかYouTubeを見て過ごしている。
親子で話し合った結果なのに、娘達を見ると滅入りましたが。
彼女達が安心して暮らせているのなら、親の務めは果たせているはずです。
ゲームの攻略方法を調べて教えてやったり、仕事がない日に彼女達が好きなYouTubeのレシピでケーキを一緒に焼いたり。
私がゲームで遊んでやることは滅多にありませんでしたが、娘達が好きなゲームに関する話はよくしていました。
自宅にも居場所がないから
ゲームの世界に引きこもってしまう
そんな状態が避けられたのなら、子供はいつか外の世界に戻れますから大丈夫です。
不登校中のゲーム対応 3. 親は今まで通りの生活をした
それから。
これも親のメンタルを守るため…てすが。
私は娘達が不登校になる前の生活を維持するよう努めました。
不登校対応は長期戦ですから。
親のストレス耐性にもよりますが、子供のサポートにも線引きが必要なのです。
どこまで我が子のためにやれるか?
これは早い時点で判断した方がよいです。
私は決断に2ヶ月かかりましたが、自分を守ったから娘達の意思を尊重しながら暮らせました。
不登校な小学生にとって、自宅は楽園である必要があります。
共に暮らす親がイライラしていたのでは、彼らは心を癒して再び外の世界に出ることが難しくなってしまいます。
私が言うと言い訳に聞こえるかもしれませんが、支援者の精神状態を維持することは大切です。
自分の力量は早めに見極めましょう。
不登校中のゲーム対応 4. 子供の好きなものを否定しない
さらに
不登校の子供が好きなことを否定しない
これは徹底しました。
長女はゲームよりもYouTubeにハマり、粘土細工など創作活動をして過ごしていたものですが、次女はバトル系のゲームばかり。
不登校中の彼女は「小さなネトゲ廃人」でした。
クソ!
死ね! お前は死ね!!!
消えて無くなれ!!!
別居中の主人が口の悪い人だったのもあり、次女は女の子とは思えない言葉を発するようになりました。(悲)
不登校前はおとなしい子だったのに、物を壊すようにもなり…人が変わってしまいました。
内心はゲームを捨ててやりたいと思いました。
ですが、一緒にゲームで戦ってあげたり、攻略状況をたずねてあげたり。
肯定しないけど否定もせず、ゲームを楽しむことを認め続けたら、自然と次女は穏やかさを取り戻していきました。
不登校中のゲーム対応 5. 飽きるまで遊ばせた
このように私は、娘達が飽きるまでゲームで遊ばせたのですが。
それができたのは、子供を観察していたからです。
ゲームはユーザーがハマるように作られていますから、大人が遊んでも面白いものです。
ですが、受け身の娯楽はどうしても飽きることに気がつけました。
不登校な子がゲームやYouTubeにハマると、夜ふかしになります。
食欲がないから軽食で済ますことが増え、風呂に入るのが面倒で不潔になっていきます。
そのような子供であっても、根気よく待つと必ず飽きてゲームをやらなくなります。
つまり、親が次から次へと新しいゲームを与えないようにすれば、止められるのです。
長女のエンドレスなYouTubeは手強かったけれど、それだって楽しい用事を外に作ったら、外の世界で過ごせるようになりました。
次女もトランポリンにハマっていた頃はゲームが減りました。
他に楽しいことができればゲームや動画は自然と卒業できるのです。
でもね、それを見つけるのが大変なんですよね…
不登校中のゲーム対応 5. 「子供の自由」に範囲を設ける
このように、我が家の不登校生活はゲームやYouTubeを「気が済むまでやらせてやる」のが基本でした。
でも、それは無制限ではありませんでした。
家族の生活を邪魔したり、家族を傷つける発言をするのはNGとしたのです。
子供達の意思を尊重するけれど、他者に害がある行為は許しませんでした。
次女の悪態についても叱りました。(汗)
モンテッソーリ風な育児をしている方なら共感してもらえると思いますが、範囲が限られている自由は有効です。
自由にしてもらえる子供は、ルールも守れるからです。
娘達は時間感覚が弱く、プレイ時間に関するルールはなかなか守れませんでしたが…(汗)
ゲームしかやれることがない子供は、それを「禁止」されたら自分を否定されたような気持ちになります。
したがって、心配するのはOKですが、ゲームを取り上げないであげるのはダメです。
我が家の場合、ルールといっても
使った物は自分で片付ける
大きな音を出さない
なんて感じで。
本来なら決め事にするまでもないマナーだったりしますが。(恥)
小学生であっても、話し合えば「家族であっても気遣いが必要」だと分かってくれます。
学校に居場所がない子供が安心して暮らせる環境を自宅に作る一方で、サポートする人がゆっくり休める環境も大事にしてほしいと思います。
不登校中のゲーム対応 6. 子供と一緒に遊ぶ
「不登校中のゲーム対応2」でも言いましたが、できるだけゲーム以外のことで子供と一緒に遊ぶようにしていました。
好きなことを好きなだけやれる環境
言葉にすると素敵ですが、不登校な子供はやはり孤独で。
熱中してゲームをしているわりに満足感がないし、「本当に楽しんでやっていること」が少ないからです。
不登校な子供にとって
ゲームもYouTubeも手軽な時間潰しにすぎません。
皆さんのお子さんがどうかは分かりませんが、似たような状況の子供が多いのではないでしょうか?
色々な場所へ連れて行ってあげたり、一緒に何かを体験してみたり。
子供が楽しめそうなことを親が探し、提案してやる必要があると思います。
私は週末しか遊んでやれませんでしたが、それでも外の世界に興味を持たせるきっかけ作りはやって良かったと感じています。
小学生のゲーム依存は心配しなくてもいい
長々と書きましたが。
ゲームやYouTubeばかり楽しんでいるのが小学生の子供なら、学校へ行かずセルフネグレスト気味になっても、それはゲーム障害ではないと思います。
実際、私の娘達は不登校をきっかけに児童精神科へ通院していますが、1日中ゲームをしていた時代が2年近く続いても「ゲーム障害」の診断は出ませんでした。
ゲームに依存している状態ではあるけれど、それは病気だとか障害の域ではないのです。
これは医師によって診断が分かれるかもしれませんが。
従って
家族と会話が普通にできていて
家庭内で閉じこもっていないのであれば
それは おそらく
他にやれることがないだけです。
実際、娘達もそうで
不登校な子供は「やりたいこと」ができたら、自然と外の世界へ戻っていきます。
戻る場所は学校ではないのかもしれませんが、元気が回復すれば勉強もするようになるから不思議です。
これ、本当なので無理矢理勉強させないであげてください!!
我が子の不登校は親のメンタルを削りますが、どうか肯定的に見守ってあげてください。
私の娘達は復活するのに2年間もかかりましたが…(悲)
不登校児のゲームに悩む人におすすめしたい本
最後に、私から「子供のゲームに関する悩み」を取り除いてくれた本を紹介したいと思います。
ゲームのやりすぎを心配するとき
何を信じるかは自分で決めるべきですが。
この本には「脅し」がなく、安心して読めるので是非。
子供のゲームを否定的に考えている人にはお勧めできないけれど、子供の気持ちに寄り添いたい人には読んでもらいたい本だと思います。
ゲーム依存から我が子を守る本
そもそも「ゲーム障害」って何?
という方には、この本がお勧めです。
中高生のゲーム漬けには病的なものが含まれるのかもしれません。
一部ですが内容を過去記事で紹介していますので、参考にしてください。
さいごに
不登校からの脱却に必要なのは、子供が夢中になること
不登校な子供には「嫌だけど、頑張ろう」なんて思える元気がありません。
彼らにとってゲームは精神的にくたびれていても楽しめる娯楽だったりするのです。
それしか楽しいことがない人に、それを減らしなさいと言うのは難しいと思いませんか?
好きでやっている事の時間を減らすのは大人でも難しいです。
なので不登校の子供を外の世界へ戻すには、ゲーム以外の楽しいことを見つけてみようと働きかけるしかありません。
夢中になれるものを見つけるのは難しいけれど。
能動的に楽しめる「何か」を探す手伝いを私達でしてやれるとよいですね。
↓は私がどうやってフルタイム勤務しながら不登校対応したのか?
ブログにするには長文すぎるため、書籍にしたものです。
一例にすぎませんが、不登校対応のリアルを知りたい方は参考にしてください。
かなりの長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
復学しても苦労は続きますが、頑張りましょう。