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【自由研究 6年生】女子力を高めるシソの香水を作ろう!

長女は小学6年生。

彼女の学校で夏休みに自由研究が課せられることはないのですが、今年は「調べ学習と称した課題が出まして。

小学3年生の妹が「シソの香水作り」に取り組んでいるのを見て、「調べ学習」のついでに自由研究に取り組むことにしたようです。

ameblo.jp

そこで今日は。
長女の自由研究を紹介したいと思います。

研究テーマの選定や研究の進め方に悩む親御さんは参考にしてください。

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自由研究テーマ: シソの香水を作る

妹が自由研究で作った「シソの香水」は、シソを水に浸けただけの液体で。
濁りがあるし、振りかけるといつまでも濡れていて…香水というよりはフローラルウォーターでした。(汗)

長女はこれを改良し、より本物に近い香水を作ることにしたようです。

実験準備

実験計画を考える段階で一悶着ありましたが、それはアメブロの日記で綴っていますので割愛しまして。

ここでは、実験の方法や結果をシェアしたいと思います。

準備したもの

実験器具

・秤
・温度計

・ブックエンド 4つ
・ホットクック (IHコンロと鍋でも可)
・サンプル瓶 8個
・ミニスプレーボトル
・濾紙 (画用紙やコーヒーフィルターでも)
・画用紙で作った短冊 (香りの評価用)
・ペットボトル8個  (漏斗の代わり)
・ジップロック (100均のものでも可)

我が家にはホットプレートがありませんので、実験に使った装置はホットクックです。
IHコンロをお持ちでしたら、それを使った方が実験している感が出ると思います。
子供と実験する場合はパフォーマンスも大事なので、実験の見せ方も工夫してください。
IHコンロを使う場合は温度計で湯温を測ってくださいね!!
温度が上がりすぎると、香気成分が分解してしまいます。

検体と実験試薬

・シソ4袋 (できるだけ沢山)
・重曹
・クエン酸
・エタノール
・精製水 (コンタクト用)
・アロマオイル (お好みで)

エタノールの原液と精製水はドラックストアに売っています。

実験に使う水は混じりものがない方が反応に影響が出ません
水道水には微量な塩素を含みますから、精製水を使うことをおすすめします!

実験系を考える

賢い方なら実験系を自分で考えられるのでしょうけれど。
普通の人は、論文や書籍で紹介されている実験方法を真似するのがベストです。

実験方法は書籍を参考にする

長女の課題は「調べ学習」ですから。

「シソの香水」を作るため、ハーブから「香り」を取り出す方法を一緒に調べました。
下の2冊をメインに使いました!

 

シソから香水を作る際に最も役立ったのは、「新しい香水の教科書」です。
この本はイラストで香成分の抽出法が紹介されていますし、全体的に画像が多めなので小学生でも楽しめます。
ただ、「「香り」の科学」は香気成分に特化した本でして。
大人でも難しい内容を含みますが、香水作りを研究として行うなら読んでほしいです。

調べて分かった「シソの香気成分を抽出する方法」とは?

で、これらの本から長女と調べたことを紹介しますと。

シソの香気成分の半分がペリルアルデヒドで。
これは非水溶性なので水で抽出することはできないそうです。(悲)

シソのようなハーブの香りは、水上蒸留法で抽出するそうでして。
特殊な装置なんて作れない私達親子は、本格的な抽出を秒で諦めました。(爆)

妹の実験では水抽出で「シソの香水」が作れましたし。
シソの香りを丸ごと香水にすることはできませんが、溶剤に浸漬させる方法で香水を作ることにしました。

実験方法の詳細を決める

香気成分の抽出方法が決まりましたので、それを我が家で行うための作戦を考えました。

長女は母と行った実験遊びを覚えていまして。
花の色素を抽出した時は「酸」や「アルカリ」を使っていたことを記憶していたので、経験を活かすことにしました。(驚)

溶媒の種類によって抽出されてくるものが変わると仮説をたてた私達は、クエン酸と重曹溶液、そしてエタノールを使ってシソの香りを抽出することにしました。
書籍に有機溶剤で香気成分を抽出する方法が紹介されていたので、エタノールも使ってみました!

抽出液作り

クエン酸と重曹の溶液

今回の実験では、酸とアルカリの溶液として10%の溶液を作成しました。
重曹は溶けにくかったので、6〜8%くらいがよいかも?

抽出に使うジップロックに直接精製水を50g測り入れ、そこへ5gずつクエン酸か重曹を入れて揉むようにして混ぜました。
重曹は溶けにくくて。少しレンチンして溶かしました。

エタノールは希釈せず、原液をそのまま50g測りとって使いました。
本当は体積を合わせた方がよいけど、私は面倒なので重量を合わせてヨシとしました。(汗)

今回の実験では常温と70℃にて反応させたいので、各溶液のジップロックは2袋ずつ作りました。

シソの粉砕

抽出効率を上げるため、シソは細かくすることにしました。

キッチンバサミで細くカットし、それぞれ4gを溶液に漬け込みました。
ジップロック内でモミモミしたら反応がスタートするので、ここは娘達と協力し、できるだけ同時にシソを各ジップロックへ投入するようにしました。

実験

反応を開始するのにバタバタしましたが。
シソを溶媒に浸漬しジップロックの空気を抜いたら70℃と常温に検体を分け、静置します
これをしないと、加熱する系では膨張して危険です!!

実験1 : シソの香気成分の抽出効率を比較する

検体はブックエンドにジップロックを挟み、立てた状態で反応させました
↓ の画像が常温で反応させている図です。

妹の実験では1日かけて反応させましたが。
長女は1日で研究を終わらせたかったので、反応時間は1時間にしました。(汗)

ホットクックは70℃で1時間の設定で動かし、温度が70℃になったタイミングで一時停止させ、反応が始まるまで待機させました。
高温すぎると香気成分が分解しますので、低温調理コースを使いました。

↑ 中に小さなブックエンドを入れ、ジップロックを立てています!

反応が終わったら、濾紙を使って抽出液をサンプル瓶に回収して完成です。

この作業にはガラス漏斗があるとよいのですが。
我が家にはなかったため、ペットボトルで漏斗を作り、抽出液を分離しました。

実験2 : シソの香水作り

実験1で得た抽出液を評価し終えたら、それにアロマの精油をブレンドして調香に挑戦しました。

・シソの抽出液  20g
・エタノール  5g
・お好みの精油   1〜5滴

精油(アロマオイル)をエタノールに溶かしてからシソの抽出液を加えて混ぜました。

実験結果

実験1 : シソの香気成分は何で抽出するのがよい?

まずは長女の仮説を紹介しますと。

小学6年生の仮説

長女は水抽出が一番良い香りの香水になると予測しました。

酸やアルカリに漬けたシソからは水抽出より強い香りの香水ができる。
だけど、酸やアルカリで変質しているから変な匂いになると予測したのです。

なお、エタノールは消毒液の原料ですから。
消毒液の匂いしかしないと予測したようです。

うん。なかなか良いですね!
小学生でここまで考えられるなら、立派です。

実験結果はこれ!

サンプル瓶に回収した抽出液に短冊の先端を浸し、それぞれの香りを評価しました。
サンプル瓶から直接香りを嗅ぐと、エタノール抽出したものは鼻が痛いです。
短冊に抽出液を漬け
、少しアルコールを飛ばしてから匂いを嗅ぐと安全です!!

妹が1日かけて水抽出した液は「シソだと分かる香り」がして、ちょっと良い匂いだったのですが。

反応時間が1時間と短かったからか?
コントロールとして用意した長女の水抽出物からは海苔の佃煮の香りがしました。(爆)

重曹とエタノールから抽出したものはシソ様の香りがしますが、やはり海苔の佃煮臭が強く…お世辞にも良い香りではありませんでした。(悲)

シソをクエン酸で抽出したものからは梅干しの香りがしたのですが、これが一番マシです。(笑)

非加熱か加熱したかで抽出物を比較すると、どの条件でも加熱して抽出した方が香気成分を多く得られました
そこで、70℃でクエン酸液から抽出したものをベースにして調香実験をすることにしました。

実験2: シソの抽出物とアロマオイルで調香する

実験1の結果、クエン酸で抽出したものが最も良い香りがしましたので、それをベースにして調香しました。

とてもよい香りの香水を作ることに成功したのですが、ほぼ精油の香りしかしなくて。
精油は1滴にしておくべきでした。(汗)

調香の際に参考にした本は↑ですが、小学生ならネット検索で得られる情報だけでも十分かもしれません。

さいごに

普段は皆さんに紹介するほどでもない実験遊びしかしておりませんが。
久しぶりにガッツリ実験したので、まとめてみました。

今回の実験でシソから香水を作るのは難しいと感じましたが。
他の草花ならできるかも?
挑戦してみてはいかがでしょう?