幼児期から母と実験遊びをしてきた娘達ですから、自由研究を行うのは夏だけではありません。
つい先日も自宅の冷凍庫を占拠して霜柱を作る実験をしていました。(汗)
「霜柱作り」は寒くて出かけたくない日にぴったりな実験です。
研究としてまとめなくてもよいので、単純に知的な遊びとして楽しんでみてください。
自由研究のテーマ : 霜柱の作り方
冒頭で紹介したように、今回の研究テーマは「霜柱の作り方」です。
自由研究の動機
背景 : 霜柱(しもばしら)は滅多に見られない
大地から生えてくる氷、それが「霜柱」です。
霜柱は地中の水分が凍ったものなのですが、土の隙間から土壌の水が次々と上がってくるような状態でないと、それは発生しません。
乾燥していても寒過ぎても霜柱はできないため、私が住む地域でこれを見かけることは滅多にありません。
娘達にとって霜柱は幼かった頃の思い出でした。
霜柱は人工的に発生させることができるらしい
でも。
絵本を読み聞かせていたら、偶然にも霜柱は家庭で作ることができることを知りまして。
霜柱を数回しか見たことがない娘達と作ってみることにしました。(笑)
私達が参考にしたのは、以下に示す二冊です。
絵本ですが、霜柱を作るには十分な知識が得られますのでオススメです。
しもばしら (かがくのとも絵本)
人工的に霜柱が作れるなんてことを知ったのは、この本がきっかけでした。
さすが「かがくのとも絵本」。
名作が多いので、幼児期の科学はこのシリーズを読み聞かせていれば十分だと思います。
しもばしら (ちしきのぽけっと)
それから。
こちらは写真絵本です。
人工霜柱を作る実験のためだけに読むのであれば、こちらの方がお勧めです。
色々な霜柱が見れますので、眺めるのも楽しいですよ。
実験 : 人工霜柱を作ってみた
知識を得たところで、早速 実験をしました。
準備するもの
私達が準備したものは以下のものです。
- 発泡スチロール容器
- 土 (色々と試す必要があります)
- タッパ (発泡スチロールの容器が入る大きさのもの)
- 新聞紙や緩衝材
私はその日に自宅にあったものを使っただけですので、皆さんは工夫してみてくださいね。
ちなみに、この実験が成功するかどうかは土と冷凍庫の機能による影響が大きいです。
観葉植物の土が↑の画像に写っていますが、それではうまく霜柱ができませんでした。(悲)
色々な土を試し、最終的には過去に霜柱を見かけた場所へ行って土をもらってきたり。
二種類の土を層にしたりして実験を重ねました。(汗)
実験方法
とはいえ、実験方法は簡単です。
まず始めに、土を発泡スチロールの容器へ入れ、お湯で湿らせます。
揺らすと湯が見えるくらい!!
その上に粒子が小さめの乾いた土を1〜2cmの深さでのせます。
あとは新聞紙や緩衝材で周囲を断熱し、冷凍庫へ。
1〜2時間、じっくりと冷やすだけです。
この実験のコツは
土の表面だけを凍らせることです。
暖かい水を土に吸水させながら氷の結晶を育てるイメージで実験しましょう。
↑ の写真のやり方だと下層の土が凍ってしまいます。
断熱は新聞紙だけでなく、緩衝材も使わないとうまくいかないと思います!!
結果 : 霜柱が手作りできるのは、本当でした!
で、その結果が↓です。
写真だと分かりにくいのですが、土が僅かに盛り上がって霜柱ができていました。(汗)
土の中を凍らせないっていうのが難しくて。
冷凍庫の温度設定を変えたり
断熱材を工夫したり
↓ のように容器を手作りしたりもしました。
立派な霜柱を作るために、皆さんも実験条件を色々変えて霜柱の変化を観察してくださいね。
実験の考察
一応、貧弱な霜柱は作れたのですが。
霜柱を発生させるのにあたり
我が家の冷凍庫は、寒過ぎたのかもしれません。(汗)
断熱しましたが、どうしても下層の土が凍ってしまったのです。
上層の土が水を吸い上げながらゆっくり凍って欲しかったのですが、小さなカップでは自然環境を再現することが難しいのかもしれません。
あるいは、上層に被せた土は吸水性が良過ぎたか、霜柱を作るには層が薄かったのかもしれませんね。
といいますのも、冷凍庫へ入れて30分後には氷の塊が発生しまして。
土の隙間を水が素早くすり抜けて地上へ滲み出てきた感じだったのです。
霜柱ができる現象は氷晶析出と呼ばれ、土が丸ごと凍る現象とは異なるそうでして。
改めて自然現象の絶妙さを感じました。
さいごに
今回は大成功…とは言えない結果でしたけど。
土の吸水性を知れましたし、上から冷やすと水の結晶が縦に成長することも分かったようなので、母は満足です。(笑)
「これって面白い!」
子供が興味を持ったら、その気持ちが冷める前に実験すること、おすすめです。
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